ゆい奈 "書いてばかりいた (yoyo..." 2026年8月14日

ゆい奈
ゆい奈
@tu1_book
2026年8月14日
書いてばかりいた (yoyo)
P61『もう次ここに来るとき、子どもは貝殻やサンゴや花をひろって都度みてみてとは言わない。赤いサンゴを”不思議なやつだから持ってく”とか言わない。今が今しかないことに泣きたくなる。』という文章を読みながら、プールのなかで立ったまま足を広げてトンネルを作っていた。足のあいだをワニさん〜といいながら何度も何度も通る子たち(甥っ子が1ヶ月いる)は私を見上げてケラケラ笑う。蝉の声と、入道雲と、水の音。夏はすぐに過ぎていく。プールの隅で本を読んでいると「ちいさいあまがえるですよ〜」「おおきいうしがえるで〜す」とぴょこぴょこ水飛沫をあげながら満面の笑みでちかづいてくる子たち。本をとじ、一緒に遊ぶ。子が昼寝中につづきを開ける。本には水飛沫の跡がついていた。だけどこの滲みをみてもいつかの私はきっと今日の日のことを思い出せはしないのだろう。いつか忘れてしまう光景をみつめる。今は今しかなくて、泣きたくなる。 きょうは午前も午後もプールでからだが疲れている。明日は仕事。「さみしいなあ」と子は言った。わたしも、と思う。仕事に行くと個としての私になり、それはそれで自分を取り戻している気もして、すこしだけ申し訳ない気持ちになる。だけど、これも私。母親であり、1人の人間であること。どれもこれも大切にはできないけれど手に届く範囲のものを守れる人でありたい。母として、人として。
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