
ねむきち
@ss0412
2026年8月15日
汽水域
岩井圭也
読み終わった
いわゆる「無敵の人」の背景に迫って、丁寧に事件も心理も描いた小説だった。という印象。
「今これをやっちゃったら、どうなるんだろう?」みたいな気持ちになることって、いろんな場面であるけど、
それの本当に切実でどうしようもない状態の切迫感ある描写がこわい。
そこで踏みとどまらせてくれたのが、人物たちにとっては、か細いけれどもたしかにそこにある「家族」という命綱だった。
ジャーナリストの、事件の背景をしっかり押さえて、2度と悲しい事件が起こらないようにという事情も、
ただ単に「死刑になりたい」から数合わせとして家族が犠牲になった遺族の気持ちも、
どっちも丁寧に描写されているから、どちらもわかるんだけど、つらいなあと思いながら読み進めた。

