
サブレとポッポの往復書簡
@snowflake
2026年8月15日
アウシュヴィッツの図書係
アントニオ・G.イトゥルベ,
小原京子
読み終わった
心に残る一節
学び!
読書日記
@ 自宅
お盆休みに読みたかった本:③
この小説は、第二次世界大戦下のヨーロッパで実際にあった史実が元になっています。
本の所有を禁じられた収容所生活の中で、本の持つ力を信じ、その本を守り抜いて、そして過酷なこの世の地獄を生き抜いた主人公ディタを中心に、人間の想像力がプラスにもマイナスにも与える可能性、そして、なぜナチスがここまで本に対して神経を尖らせたのか、その答えがこの一冊の中で語られています。それは現代に置き換えれば、独裁国家がインターネットを規制することと通じるものとも思えます。
本が持つ力については、私も同じ思いです。事実、仕事がしんどいなって思った時、もう心が折れそうって感じた時、いっそ何もかも投げ出したい!って叫びたくなる時、そんな時には、自分が今でも無理なく読めそうと思える本を手にとって、その世界に飛び込みます。まさに、作中でディタがそうして一日、一日を生き延びたのと同じように。そして、少し、字は汚くなるけど、好きな部分をノートに抜き書きします。収容所でも鉛筆は貴重品として語られていましたが、写経のように読んだ本の好きな場面や心に残った一節をノートに抜き書きすることは、今起きている現実の辛さから、その間少しだけ忘れさせてくれて、実際、書いているうちにスーっと心が穏やかになっていくのを感じられるので、効果はあるんだなぁって。
私も、ディタと同じところがあるとしたら、こうして本の力によって、日々を生き抜いているってことなのかなぁと感じました。
学校で習う世界史では、ナチスの行ったホロコーストはアウシュビッツでの史実が有名だけど、この本を読んで、それだけにとどまらない、様々な迫害政策が行われていたことや、学校では習うことのない収容所の内情についても、改めて学ぶことが出来ました。
特に最終盤のベルゲン=ベルゼン収容所での一連の描写は、読んでいても目を覆いたくなるような地獄がはっきりと思い描ける位に生々しいもので、それだけに連合国軍が突入した場面では、ホッと全身の力が抜ける感覚を覚えました。
