
it_shine
@it_shine
2025年4月1日

詩人なんて呼ばれて
尾崎真理子,
谷川俊太郎
読んでる
p.87
ジョン・キーツがシェイクスピアを例に挙げながら、「ネガティブ・ケイパビリィ」ということを言っています。ある特定の詩人が持っている非常に独特な資質として。つまり、「詩人はカメレオンだ」とキーツは手紙で言っている。どんな対象の中にも入り込んでそれと同化することができる、だから詩人自体はもっとも非詩的なんだと。太陽や月や海、衝動の産物である男も女も詩的なんだけど、詩人という種族だけはそんな個体としての個性を持たない、詩人は神の創造物の中でもっとも非詩的なもので、自我を持たない、だからこそ、詩を書けるんだ、とキーツは言ってるんですね。そのネガティブ・ケイパビリティを、もっとも持っている本物の詩人がシェイクスピアだと。
