
とろたく
@takutsuna
2026年8月15日

読み終わった
Kindle
管理社会に対する人々の心情が描かれている作品。闇がなければ光は存在できない。というような二項対立はたいてい表裏一体だからどちらかに極端に傾くことのないことを作品を通じて伝えようとしているのではないかと考えられる。
大きくネタバレになるが、最後の男は誰だったんだろう。
なんとなくジョンな感じもするがどうだろう。ところどころ話がつながっていないように感じるところもあるため、読みが浅いのか、単に描かれていないのか。ディストピアものなので、すっきりしないといえばしないが、全体がどんなお話だったのかまとめるのが難しいと感じた。
管理社会といえば、生成AIが当たり前になった今に通じる気もする。サーヴァントと呼ばれる人工知能が人々のあらゆる意思決定を手助けし、高い予知能力で不安を取り除くことで、人々は想像力を失い欠如していくわけだが、現代の風刺的な側面もあるのではないかと思う。
確かに、現実の自分を省みるとAIに身を任せるほど、自力でしっかりと考えようとすることが難しくなっているように感じる。
その意味で、単行本の初版から10年近く経つが今読んでも面白い作品だと思う。


