
イシイルカ
@ishiiruka0421
1900年1月1日

読み終わった
めでたく大学生になり、膳所から京大に通うようになってもやはり成瀬は成瀬のままのようで安心した。
コタツに鍋、更には林檎サイズの達磨とか、もう完全に森見ワールドである。
なんだろうこれは森見登美彦作品に対する愛情吐露、いわばオマージュ作品なのかも。
いずれにせよ、『夜は短し歩けよ乙女』を始め、森見登美彦作品をある程度以上読み尽くしていないとその面白さは当然、意味すらわからない展開かもしれない。
森見氏にしろ万城目氏にしろ、京大出身の作家にはおなじみの鴨川デルタ。わたしみたいな地方出身者にはさぞかし素晴らしい場所なのだろうと想像するが、お三方のその描写からは特に素敵なところと思ってる風でもない。さらっとしてる。そこが魅力。
「ぼきののか」動画配信全盛時代をリアルに描く。ちょっとしたことですぐ過剰に反応されてしてしまう恐ろしさ。ネットの炎上に対して最高にしびれる切り返しをする成瀬。見事な最適解。さす成。
前作の「成瀬の父」に続き、「成瀬の母」。ローカルテレビの取材で、成瀬の母親の何気ない言葉が心にしみる。小学6年生時の三者面談。心無い担任の態度と、母の返答。ずっとその言葉に感謝していたという成瀬。
西浦くんとのデート。なんとももどかしく、そりゃそうなるよなとは思いつつ、頑張れ西浦!と声をかけたくなる。
最後の章でようやく島崎が登場。やはり彼女が出てこないと我らが愛するゼゼカラではない。
そして篠原さん。頼れる先輩、カッコいい。みんないいキャラクターだよなあ。
そして島崎のピンチに颯爽と現れる成瀬!
読み終わってしまうのが切なく、勿体なくて頁を繰る手が遅々として進まない。
ほんとに終わってしまうのかあ、成瀬を始め、この愛すべき登場人物たち、成瀬によって照らされる個性あふれる人たちとはもう会えないのかと思うと本当に寂しい。
2025/12/02



