kobayatti
@kobayatti88
2026年8月15日
悪意
東野圭吾
読み終わった
いわゆる「ホワイダニット」。
「果たして動機ってそんなに重要なのかな」と思いながら読んだ。人を殺したという事実は、動機が何であろうと、犯罪であることに変わらないのに。(量刑には響くだろうけど)
でも、本作ではそれではいけなかった。
犯人が操作しようとしたのは、「誰が殺したのか」という事実ではなく、「なぜ殺したのか」という解釈だったから。偽の動機を真実らしく見せるために何年もかけて「証拠」を作り、被害者の人物像そのものを変えようとした。
つまり、この事件には殺人とは別に、名誉毀損ともいえるもう一つの犯行があったのかもしれない。
身体を殺すだけではなく、その人が死んだあとに残るものまで壊そうとした。その犯行を明らかにするためには、「なぜ殺したのか」を解明する必要があった。
別の真実を導くためにも、動機の解明は大事なのだな、と思ったのでした。