ゆらゆら "久生十蘭短篇選" 2026年8月13日

ゆらゆら
ゆらゆら
@yuurayurari
2026年8月13日
久生十蘭短篇選
久生十蘭短篇選
久生十蘭,
川崎賢子
戦後に発表された様々な作風の15篇。中でも、田辺いちかさんの講談で知って十蘭に興味を持つきっかけになった「黄泉から」や戦争の残したトラウマが不気味に滲み出してくる圧巻の「蝶の絵」などあまり触れることの少ない戦後日本の雰囲気が感じられてすごく良かった。 他にも、パリを舞台にスタンダールのような暗い犯罪の匂いのする心理小説「黒い手帳」、日本の中世に材を取った残酷な話「無月物語」(巻末の川崎賢子さんの詳しい解説で理解が深まる)、珍しく前向きなラストが清々しい「復活祭」、闘鶏の場面が印象的な「春の山」など等…本当に面白い短篇集だった。
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