阿部義彦 "星の時" 2026年8月19日

阿部義彦
阿部義彦
@xtc1961ymo
2026年8月19日
星の時
星の時
クラリッセ・リスペクトル,
福嶋伸洋
この度1985年に、公開された映画が4K修復を経て8月21日から日本で初公開されます。偶然公開直前に読み終わりました。著者は女性ですが、この物語では、ぼく(ロドリーゴ・S・Mと言う男性)が、この物語を書いていると言う設定で、物語がそれを物語る人物の手を通して語られるという、メタ・ストーリーとなっている所がかなり重要です。しかし映画では、分かりやすくする為に、この男の存在は消されて、彼の書いた物語のみで筋が進行する様で、原作とは別物と思った方が良いようです。何の取り柄もない栄養不良のタイピストの、つましくも惨めな日常を、自意識過剰気味の『ぼく』が描写する、二重の物語構造が味噌ですが、そこまで読み切れるかが、この作品の評価が別れるところで、晦渋な印象を与えますが、その辺は巻末の解説、後書き全3編で凄く詳しく解説しているので、流石河出文庫でした。
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