kotti
@kotti_witchii
2026年8月19日
読み終わった
ミステリーや司法系作品で馴染みはあったものの、検視・検案・解剖の違いは意外とあやふやだったと気づく。フィクションでは誇張されている部分も含め、現実の法医学がどう事件に関わっているのかを知るのが面白かった。
法医学者が非常に少なく、地域差も大きいという。どこで亡くなったかによって、明らかになる死因や、そこから導かれる真相にまで差が生まれうるのだとしたら、なんだかアンフェアだ。
事故死や病死だけでなく、目を背けたくなるような犯罪死も多く登場する。それでも著者は、そこに対する意見は述べずに、あくまで「この死体から何がわかるのか」という法医学者の立場に徹していたのが印象的だった。法医学者とはそういうものなのか、著者自身の姿勢なのか、興味がないのか。
解剖から得られた知見が、臨床の現場にも還元されていることも書かれていて、ドラマ『アンナチュラル』のミコトの台詞「法医学は未来のための仕事」という言葉を、より深いところで理解できた気がする。