
りら
@AnneLilas
2026年8月20日

蝶として死す
羽生飛鳥
読み終わった
源平合戦
日本史
@ 自宅
清盛の弟である平頼盛を探偵役に据えた連作形式の歴史ミステリー。
読点と傍点が過剰かつまどろっこしい文体で読みづらく、なかなか一編目が読み通せなかったんだけど、清盛の真意に気付いてからのどんでん返しから急に引きつけられた。
まだ清盛の兄上が存命中の一編目から平家滅亡後の五編目と、取り上げられた時代のタイムスパンが意外と長い。盛者必衰の歴史の節目ごとに細やかな謎解きが仕込まれ、清盛だけではなく木曽義仲、源頼朝、北条時政と、大物との駆け引きもあって、頼盛の立場から激動の時代を垣間見れて面白かった。
平家きっての知性派として登場する頼盛だけど、対話相手との腹の探り合いでその魂胆が赤裸々に描写されるせいか、わりと姑息な人物という印象。
何度も解官され、一族が壇ノ浦に散り、鎌倉殿の天下となっても、屋敷を再建して生き永らえるところを見ると、世渡り上手だったのかもしれない。
続編の方は文庫化されないのかな。先に文庫化された定家の歌人探偵のシリーズも気になる。