
ほんのうに
@bk_urchin
2026年8月21日
モモ
ミヒャエル・エンデ,
大島かおり
読み終わった
audible
初めて読んだ。子どものときに手に取った記憶はあるが、劇中劇のような空想世界についていけなくて脱落した覚えがある。今回はAudibleで視聴。前半はなんでもない話が続くな、本筋まだかな⋯思ってたが、灰色の男が出てきて、そう思ってしまう私こそが効率志向に陥っていることに気がついてゾッとした。
・1973年出版とは思えない。まるで2026年に起きていることを言い当てているように感じられたが、その時代時代で同じように思われてきたのだろう。今から思えば1973年なんてネットもないし相当のんびりしていたのではと思うが、高度経済成長期ゆえの切迫感から生まれているのだろうか。そう考えると、当時と今で共感ポイントは違うのかもしれない。
・時間的余裕を作るためにAIで効率化しているのに、あれもこれもしなくていけない気になって忙しない感覚があるのは、時間を貯蓄しようとしてかえって奪われている都会の住人たちの姿に重なる。自分はその果てに何を目指しているのか。
・モモやベッポの生き方を羨ましく思う一方で、灰色の男たちの発言にも共感できてしまう。灰色の男たちは裁判で、弁明する仲間に対して「お前の気持ちは関係なく、結果が全てである」と宣告する。成果主義であり、実際仕事における査定ってそうやって決まるし、自分もそう判断せざるを得ないときはある。その判断は正しくないとは言えないよな⋯と苦しくなった。
・最後、売れっ子物語作家ジロラモから観光ガイドに戻ったジジは幸せになったのだろうか。なっていてほしい。
・Audible版は挿絵がないのが寂しかったけど、高山みなみの演じ分けでものすごい臨場感があり没入できるのでオススメです!



