
イツキ
@maruitsuki
2026年8月21日
イクサガミ 神
今村翔吾
読み終わった
最初は、二百九十二人の猛者が十万円を巡って殺し合う、とびきり熱いデスゲーム時代小説として読み始めた。
実際、最後まで戦闘の熱量は凄まじく、「まだこんな強い奴がいるのか」と何度も驚かされた。
しかし四巻を読み終えて最も残ったのは、誰が一番強かったのかではなかった。
一人で強くなることだけが、本当に強いのか。
その問いだった。
京八流の答えは、
「奪うのではなく託す」。
双葉が辿り着いた答えは、人に頼った分、自分もまた誰かを支えること。
愁二郎が辿り着いた答えは、過去を振り返っても、そこへ戻らず前へ進むこと。
シリーズ開始時は「最強の一人を決める物語」だと思っていた。
でも実際には、
一人にならないことの強さを描いた物語だった。
奪い合うことから始まり、託し合うことで終わる。
多くの別れがあり、とても寂しい。
それでも最後には、これからの旅にも美しい景色と輝かしい出会いが待っていると思わせてくれる。
『天』『地』『人』『神』と続いた長い旅の終着点として、本当に清々しく、美しい完結だった。


