
umeco
@u_meco
2026年8月20日
鈍色幻視行 下
恩田陸
読み終わった
映像化しようとする度人が死ぬ呪われた小説『夜果つるところ』とその著者・飯合梓の謎をその関係者が一堂に集うクルーズ船の旅で解き明かしていく…というように始まる物語
みんなが『夜果つるところ』について語る、そして、謎は謎のままという恩田陸らしい幕引きが私はとても好きだった。
そういうところに着地するんだろうなという予感で読み進めていた。
彼らが語る『夜果つるところ』が魅力的で下巻の途中でそちらを読まずにはいられなかった。
君らが充実させたいと願ってる君らの人生。その中に真実はないぞ、と。
事実はある。現実はある。生活はある。感情もある。たまには感動なんかもちょっぴりあるかもしれない。
しかし、真実はない。人生の中に真実はないのさ。
はっきり言おう。
真実があるのは、虚構の中だけだ。(p205)
老齢の映画評論家が語るこの言葉がとても好きだった。
虚構と現実、生と死、に思いを馳せた。

