
kirakirapoppy
@kirakirapoppy
2026年8月22日

マリエ
千早茜
子供が欲しい。その願望に抵抗がある。ずっと、ずっと。
森崎は子作りには積極的ではなかった。私の体のこともあまり知ろうとはしなかった。
相談しても、自分の体のことは自分で決めなよと言っていた。一抹の淋しさがあったのは否めない。
じゃあ、結婚した相手に子供が欲しいと言われていたら自分は嬉しかったのかというと、それもわからない。求められるままに妊活をして、産んで、子育てをしたら、どんな幸せや苦しみがあっただろう。ぜんぶを、自分が受け入れたことと思えただろうか。
知らない間にできていたポリープ。妊活しなくては宿らない命。私には見ることのできない女である内臓。そこに押しつけられる社会の価値観。この体はどこまで私の自由になるのだろう。ほんとうはなにひとつ自由ではないような気もした。

