
ルリオ
@rulio
2026年8月22日
その本は
ヨシタケ・シンスケ,
又吉直樹
読み終わった
「その本は」...。自分で意味づけしていく楽しさをくれる。
老衰した王様は二人の男に、世界中を周って珍しい本の話を集めさせる。旅から戻った二人の男は、一晩毎に交代し、王様に珍しい本の話を聞かせる。
「その本は」という言葉から始まるショートショート(?)集である。一晩毎にヨシタケ先生と又吉先生の作品が交互に記載される。不思議な話からメッセージ性のある話まで、「その本」という言葉を起点に語られる。
「どんな人も、自分自身を救うことはできない。できるのは、自分以外の誰かを救うことだけなのだ。だからこそ、誰かを救う努力をしなければいけないのだ。他の誰かに、自分を、救ってもらうために。」(73ページより引用)
「だがこの物語はまだ完結していない。僕たちが生きている限り、いやたとえこの地上から僕たちがいなくなったとしても終わることはない。」(118ページより引用)
その本は、読者がその物語を自分で意味づけするための余白を残している。それって鳥かなんかじゃない?など楽しく推測しながら読める箇所もあれば、本というもののメッセージ性を感じずにはいられない箇所もある。作家が本を書くことで誰かに何かしら感じてもらうことへの期待を持っていると文面からも構成からも、ひしひしと感じ取れる。読書という体験の尊さを教えてくれる。
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当たりでした。私事ながら、精神的に参っている状況でも読めました。行間も詰まっていなくて、一編が短いため、かなり読みやすかったです。不思議な話が多い中で、青春的な話があるのですが、青春や恋愛要素があまり得意でない私でも興味深く読めました。ヨシタケ先生や又吉先生の他の作品が好きな人は読んだ方が良さそうです。素敵な読書体験をさせてくださいました。







