
バルーン
@9kv8xiyi
2026年8月23日

花ざかりの森・憂国―自選短編集
三島由紀夫
読み終わった
@ 自宅
吹き上げる血の幻で真赤になった。彼女は力を得て、刃先を押し込んだ。
4行で表わせる冷淡で残酷な事実をかくもここまで幸福なものにできるのだろうか。「忙しい人がもし三島を知りたいなら憂国を読め」とは三島自身の言葉ですが、まさにその通りだと思います。
メメントモリによる生の幸福の最大化、中尉にとっての世界である日本、麗子にとっての世界である中尉。彼らの至福の瞬間は三島にとってもきっと素晴らしい文字で永久保存された押花なのでしょう。完全な自己献身で信じていた世界/中尉と融合する。何という人間的で幸福な最期なのかと感動しました。




