ナマケモノ
@gorogoro_56
2026年8月23日

木曜日にはココアを (宝島社文庫)
青山美智子
読み終わった
あるカフェに訪れた客たちのそれぞれの事情を描いた物語。この本はオムニバス形式となっており、私は「きまじめな卵焼き」が気に入った。
この章の主人公である母は、売れない絵描きである父、子どもと暮らしていた。母は家事が苦手で、父に家事を任せて仕事に注力していたが、父の絵が注目され始め、父が泊まりがけでイベントに参加することになったことを機に、父に甘えて家事育児をあまりしてこなかったことを振り返り、子どものお弁当作りに挑戦する。
父が卵焼き作りに関して母にした助言から、それぞれが得意なことをして苦手なことを補い合えばいいというメッセージをもらったような気がした。
このメッセージを父が明確に母に伝えたわけではないが、父の言葉の背景に、母を柔らかく包みこむ雰囲気が感じられ、読了後は優しい気持ちになった。