犬山俊之 "不倫に関する、ちょっとした疑..." 2026年8月23日

不倫に関する、ちょっとした疑問
恋は熱病というのは、よくある比喩ですが、本書は、言わば「ワクチン接種」を済ませていたはずの、(ジェンダー論を学んだフェミニストの)女性が既婚男性と関係を持ってしまう話です。 現代的でサバサバした書きぶりなので、さらっと読めてしまいます。しかし、お互い「わかっている」はずの二人が辿る道筋は、否が応にも「恋愛とは?」、「婚姻とは何か?」、といった問いを読み手に突きつけます。もっと言えば「人間関係」って何なんだろうと。  * (以下少し内容に触れます。所謂ネタバレ)  ↓ 翻訳者の方が後書きで言及されていた第四章最後の会話について。 自分もすごく印象に残っています。ただ自分の場合は、「えらい!」と感心してしまったのです。お互いちゃんと口頭で了解を取り合っているのですから。こうした関係の始まりは、「一方的に/強引に」というのは論外としても、えてして「なんとなく成り行きで」となりがち(?)なところ、きちんと「わたしはこうしたい」と言えているのはすごいと感じました。この箇所だけでなく、他の章にも性行為について「こうしたい/こうしてもらいたい」と相手に伝えている描写があって(断られているところも含めて)いいなと思いました。相手がいてこその行為なのだから、事前に了承をとることは大事。  * 登場人物の考え方、生活の様子など様々な部分に現代の台湾を感じます。観光地だけでじゃない、台湾の空気を味わいたい方にもおすすめ▼
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