
mandju
@manjukichi
2026年8月24日
発現
阿部智里
買った
読み終わった
感想
ネタバレあり
作者買いしたこの作品、ファンタジー作家がホラーを描くのは納得の展開。どんな感じか読んでみよう、と買ってみた。
読み終わってびっくり。長年の疑問が解決してしまった。
アフリカのライオンが同じ土地に住むヒトの部族を襲わないのは、その部族が見せしめとして何頭かのライオンを殺し、こうなるぞと教えたからだという。けれど、なぜ若いライオン皆が知っているのか不思議だった。
まさかこの作品でしっかりとした答えをもらえるとは。
作品の面白さを保つためにほんのりぼかされてる人々の関係性、そのため日本人名なのに、誰だっけ?となる。きちんと相関図をイメージして読まねばならなかった。
自分の生活の中での見間違いだけでもなかなかに怖かったりする。びっくりしたー!ドキドキしたー!となる。
それが殆ど生活に食い込んで襲って来るということは、どれだけ怖いことだろう。しかも他者には理解してもらえない絶望はちょっと想像を超える。
謎が残るのは、心療内科のお医者様。
兄妹が同じものを見ている、母も同じかも、くらいのことは伝えたはずなのに一般的な診断を下すのかと。
お父さんと同じで、影響を受けたのだろう、くらいしか思ってないのかな?でも、ちょっと他のケースと違うな、くらいは気づかないものなのか…。
いや、医者って意外とマニュアルから外れたことは信じないところあるか、この時初診だしな、と思ったり。
そして、本当に最後の最後。もう少し、状況を受け入れられないさつきについて書いてくれても良かったような。
お兄ちゃん、おさまりました。ナニコレ、となったところがとても良かったので、そこからもう少し欲しかったー。
今後、お兄ちゃんが娘にどう向き合い、伝えていくのか、さつきが今後、子育てに向き合うことはあるのか、そんなことも気になりつつ。
また、歴史に残らない戦争の苦しみは、参加させられた国民の数だけあるのだろうと思わせられた。
国内外が不穏な今、読めて良かった。