
和月
@wanotsuki
2026年8月24日
ガラスの街
ポール・オースター,
柴田元幸
読み終わった
流動的な表現と透き通った文章。
ニューヨークを歩き続ける主人公のように、スッキリとした心地と彷徨いぐるぐると渦巻く心地が交互に押し寄せてくる。
ポール・オースターの名前は以前から知っていて、読みたいと思っていたのでやっと読めて嬉しい。
作品としては、現代の多くの大衆文学が持つ「一貫性」「理解しやすさ」「予定調和」はほぼ皆無なのだが、何故か読みやすく頭に入ってくる文章なのが不思議。時々それを崩すかのように、分かりにくい表現を用いて語られる場面も読み応えがある。
もっと考察を重ねると見えてくる部分が多いのだろうな、という気配がする。
ドン・キホーテを書いた人物の考察と本作の流れはおそらくリンクしてそう。
読み直す度、多様な文学に触れてからこの作品に戻ってくる度に、新たな発見が生まれるお話なのだと思う。
今は未だ、掴みづらい質感の読書だったけれど、同時に本を読むことが「理解する」と安易に繋がらない感覚が好ましかった。
また折を見て読み返したいし、著者の他の作品も読んでみたい。



