
イシイルカ
@ishiiruka0421
1900年1月1日

幸福な食卓 (講談社文庫)
瀬尾まいこ
読み終わった
まあちょっと風変わりではあるものの、平和で仲良しで普通の家族の食卓だなあ、なんて思いながら読み進めていたら、梅雨の訪れとともにいきなりの超展開というかこの家族の持つ傷、抱えるトラウマが出てきてビックリ。
真剣に、真面目に生きてきたことによるストレスや心のひずみや歪み。それが徐々に精神を蝕んでいく恐怖。そんなものを抱えて生きているのはさぞかし辛いだろうが身近な家族の中ではそんな苦しみは見えそうで見えない、むしろ付き合いの希薄な他人のほうが感じてしまうという皮肉。
さらに終盤、何もかもうまくいっているように見えた平和な日々に、衝撃の、あまりにも残酷で無慈悲で悲しい出来事が。
大切な人の喪失は、決して埋められることはないものの、その傷は時間が、もしかしたらやがてその痛みを少しずつ和らげてくれるかもしれない。そんな希望を感じられるラストだった。
2025/11/11

