kotti
@kotti_witchii
2026年8月26日
ヒポクラテスの試練
中山七里
読み終わった
今回、正体が追われたのはまさかの「寄生虫」。感染経路には犯罪が関わっていたものの、メインは突然変異したエキノコックスの謎を暴くことだった。
読後に残っているのは、医療や人間の身体、病理に精通した人間の悪意が、形になってしまうことの怖さ。
同じ「人体について詳しい」という能力も、治すために使えば医療になり、死因の究明に使えば法医学になり、害するために使えば犯罪の手段にもなる。
知識や能力そのものに善悪はない。高い専門性や能力は人を救う力になる一方で、悪意とかけ合わされば、人を貶めたり傷つけたりする道具にもなる。つまり、それをどう使うかを決める「人間」の問題なのだ。
職業上の知識や能力を「どう使うのか」「何のために使うのか」を律する職業倫理は、どんな職業においても大事なものなのだと思う。