
tarukovsky
@tarukovsky
2025年1月7日

人間の絆(下)
サマセット・モーム,
金原瑞人
読み終わった
最初から最後までずっと親戚のおばさんのような気持ちで読んでた。フィリップの恋愛や金銭面については特に、ちょ、まて、おいおいおいおいやめれってなる場面がたくさんあって親戚のおばさんの心がもたない。親戚(のつもり)だからめちゃくちゃ心配だけど、でも親じゃないから直接口出すこともできないし...みたいな心境。金に困り果ててるフィリップに時空や平面を越えて送金してあげたい...温かくておいしいものを腹一杯食べさせてやりたい...等々、親戚のおばさん(読者です)の母性をくすぐり倒してくるフィリップ。
絶賛反抗期のフィリップが反対を押し切って美術の道に進んだものの挫折して戻ってきたときに「ほらみたことか」な嫌味な伯父に対して、「他人のアドバイスで成功するより、自分で決めて間違えたほうが勉強になるんじゃないか」って言葉。これは子育てする者としても心に刻んでおかなければならない...。色々口出したくなるけど、確かに自分もそうだったじゃないかって改めて気づく。自分が失敗してきたことは、あとあと振り返ると絶対に必要だったことだって思えるから。






