Tomy "優等生は探偵に向かない" 2026年8月27日

Tomy
Tomy
@books_tomy
2026年8月27日
優等生は探偵に向かない
優等生は探偵に向かない
ホリー・ジャクソン,
服部京子
今作も面白かった。 今回も前作の「自由研究には向かない殺人」同様面白かったけど、作品の空気感が前作はもう少し明るく前向きでポジティブなモチベーションに包まれていたのに対し、今作ではピップが前作のアンディ殺人事件の調査により信頼していた人の裏の顔や人間の醜い部分を身をもって知ったことで感傷的になっているためか、作品全体がより重いトーンの空気を纏っているように感じた。 とはいえ、謎解きの面白さは健在で追悼式の夜に行方不明となったジェイミーの足取りを追っていく過程は中弛みもなくどんどん読めた。 あいかわらずピップをはじめ主人公周りの登場人物たちが犯罪行為をするのは少し気になるけど。 そしてジェイミー行方不明の原因となった人物がわかる場面が前作で描写されていたと知ってビックリ。伏線がここで回収されるとは。 最後の犯人と対面した緊迫のシーンもハラハラして夢中になって読んだし、ピップの心のダメージが不安になる終わり方だった。 古式ゆかしい英国ミステリの香りがするシリーズだけど、主人公が女子高生で精神的に未熟な年頃の傷つきやすく揺れ動く心だったり、周りからの影響されやすさ、コントロールできない感情等々、心理描写が秀逸でピップを応援したくなったり、ダメ出ししたくなったりとただ謎を解いて終わりというだけでない面白さが本作の魅力のように思う。 今後のピップがどうなるか、次作もとても気になる。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved