
和月
@wanotsuki
2026年8月27日
#台所のあるところ
原田ひ香
読み終わった
サクッと読めた。
表紙の通りほっこりあたたかい系の作品かな?と予想させつつ、そこはかとなく不穏さや不協和音が漂う部分もあり、一癖あるお話。
どう足掻いても分かり合えない人間同士の軋轢や歪みの描き方が、現実味を帯びていて良い。
主体に成長や変容があって、結果周囲にも影響を及ぼして綺麗な大団円!を期待すると肩透かしを食らうけど、人間が生きていく中でそういう濁りもあるよね、と思いながら読むと楽しめる。
連作短編で章ごとに主人公が入れ替わる中で、英語に興味がある人、核家族化や夫(恋人)との溝によって孤独を抱える女性等の共通項が多い所が気になった。何か意図的なメッセージなのかな?
個人的には、ドラマに感化されて台所に立ってみようと考える男性、みたいな主人公も見てみたかったかも。
私が好きだったお話は、「半殺し」と「犬のご飯、私のご飯」。祖母・愛犬との愛情が感じられる場面に心が和んだし、吹っ切れた後の2人の人生をもっと見てみたいなと思えた。




