丸井アリ "悪人" 2026年8月28日

丸井アリ
@maruari0310
2026年8月28日
悪人
悪人
吉田修一
保険外交員の20代女性の殺人事件を発端にした群像劇。 殺人事件はあるけど名刑事も出ないし、叙述トリックみたいなものもない。非ミステリー、人間模様系。 一冊前にイン・ザ・メガチャーチを読んでいたせいもあり、登場人物の逃避行についても、見事に孤独からの視野狭窄に陥っているな、としか思えなかった。 愛、とかそういう受け取り方はできなかった。 主人公男の最後の行動も然り。 愚かだな。愚かなことは悪と言えるか? 身勝手で、悪人と言えば悪人だ、という人物たちがさまざま出てくる。 冒頭から福岡佐賀あたりが舞台のようで気になり手に取った本。東公園などよく知った場所も出てきて、九州民としては稀な、知ってる場所がいっぱい出てうれしい読書体験だった。方言も違和感なく読んだけど、標準語圏の読者にはどうだったんだろう。意外と問題ないのかな? ほぼ冒頭と言っていい序盤の事件概要(逮捕の一文)で読者側の読みが制御下に置かれてる感じの巧みさがよかった。 終始読みやすくて一気読みした。
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