ゆい "完全版 チェルノブイリの祈り" 2026年8月29日

ゆい
ゆい
@no1sin
2026年8月29日
完全版 チェルノブイリの祈り
完全版 チェルノブイリの祈り
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ,
松本妙子
> 移住させられた村々のそばに監視塔が立ち、塔のうえには銃をもった兵士たち。実弾入りの自動小銃だ。遮断機がある。標識が立っている。「路肩は汚染されている。進入および駐車厳禁」。除染液にまみれた白っぽい灰色の木。雪のように白い液体。すぐに頭がおかしくなった!最初の数日、ぼくたちは地面や草のうえにすわるのが恐ろしかった。歩くのではなく、走った、車が通り過ぎるとすぐに防毒マスクをかぶった。交代後はテントのなかでじっとしていた。はっはっは!それが二、三か月後には……もうなにかふつうのこと、もう自分の生活なんです。スモモをもいだり、引き網で魚をとったりした。カワカマスがすげえーの!ブリーム(コイ科)もいた。ブリームはビールのつまみ用に干した。この手の話は、きっともう聞いておられますよね。サッカーをした。川で泳いだ!はっはっは!(ふたたびわらう)運命を肩じていた。心の奥じゃぼくたちはみんな運命論者なんです、薬剤師じゃない。合理主義者じゃない。スラブ的メンタリティー……。自分の星をじていたんですよ。はっはっは!二級障害者です……。すぐに発病した。クソいまいましい「放射線病」……。もちろん……。ぼくにはそれまで診療所にカルテすらなかったんです。ま、いっか!ぼくだけじゃない……。メンタリティーなんだ……。(P.296)
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