
イツキ
@maruitsuki
2026年8月28日
なめらかな世界と、その敵
伴名練
読み終わった
高度なSF設定を楽しみながら、その設定によって人間の常識や倫理が崩されていく短編集だった。
この短編集で最も好きだった作品は
『美亜羽へ贈る拳銃』
インプラントによって、愛情、攻撃性、性格、知性など、人間の精神そのものを変えられる世界。
人間の愛情、人格、自由、幸福といったものは、科学によって細かく説明できたり操作できたりするようになったとしても、それだけで意味まで決まるわけではない。
科学が発達するほど、人間は答えを手に入れるだけでなく、今までは考える必要すらなかった問いを抱えることになる。
「科学技術の進歩に、人間の理性や倫理は追いつけるのか」
この短編を読み終えたあとに一番長く残った問いはこれだった。


