
紫嶋
@09sjm
2026年8月29日
額縁のなかの女たち
池上英洋
読み終わった
借りてきた
「西洋美術において女性はどのように描かれてきたのか」をテーマに、古代から近現代までの時系列に沿いながら、その変遷を追う一冊。
図版がふんだんで、なおかつフルカラーなのが嬉しい。
美術作品における女性の描かれ方には、その当時の社会における女性の語られ方、扱われ方が色濃く反映されている。
さらには、長らく職業・職人としての芸術家は男性がほとんどを占めてきたため、描かれた女性もまた男性の価値観に則った女性像であることが多い。
したがってその変遷を追うことは、単に美術史として作品の表面的な変化を追うだけでなく、宗教史や社会史、ジェンダー史的な観点も伴ってくる。
美術作品には、その時々の世相の鏡としての側面もあると思う。多角的な視点から作品の分析や考察を行う研究方法がとても好きなため、本書も大変興味深く読むことができた。