瀬野わたる "ありがとうもごめんなさいもい..." 2026年8月30日

ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと
文化人類学がボルネオ島のプナンたちとの暮らしを描く。 のっけから朝イチの放屁合戦や野糞チェックという下ネタ全開だったり、貸し借りや所有という概念が薄い点だったり、反省しない(過去ではなく現在に常にフォーカスする)思考パターンだったり。 とても面白いのだけど、気になるのが各章のはじめにあるニーチェなどの引用。 研究者であるなら、過去の研究を参照するのは当然なのだけど… 我々と全く違う文化圏に触れながら、なぜそれを西洋の哲学者の言葉で再構築しようとするのか。 過去の哲学者の言葉を借りなければ、本当に彼らの思考を理解することはできないのか。 そういう行為は、何だか西洋の哲学こそ上位の概念であり知であるという偏見に見えるし、何よりもプナンの人々にとても失礼なんじゃないか、とも思える。
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