
ユメ
@yume_bookworm
2026年8月8日
新装版 デルフィニア戦記
茅田砂胡
読み終わった
感想
シリーズ1作目を読んだ際、魅力的な登場人物が次々と顔を出すところに心を奪われたのだが、この物語はまだイヴンというキャラクターを隠していただなんて!ウォルの幼馴染みであり、タウの山賊の副頭目である彼のことも、すぐさま好きになった。
ウォルを取り巻く人々はそれぞれ違った格好よさがあって、誰がいちばん好きかなんて考えてみても決めかねる。しかも、未だウォルの父であるフェルナン伯爵とティレドン騎士団長バルロは間接的にしか登場していないのだから、先恐ろしい(ウォルたちの話を聞く限り、彼らも間違いなく好人物なのである)。
イヴンに話を戻すと、ウォルが王座に就いてからも昔と変わらぬ態度で接してくれるひとが現れたことに深く安堵した。
もちろん、他のひとたちもデルフィニア国王を敬うがゆえにウォルへの接し方を変えたのであって、ウォルに対する親愛の情が薄れたわけではないということも重々承知しているのだが、どうしてもウォルの心境を想うと切ないのだ。
その点、イヴンは「いよう、国王陛下!!」という気安さを捨てないでいてくれるからいい。
そんなイヴンが口にするからこそ、「獅子には化けるかもしれないぜ」という台詞には痺れた。前作でリィが言った「ぜひともおまえに王冠をかぶせてみたくなった」という台詞もそうだが、ウォルのひととなりを知ってゆくうち、私もますますその言葉に共感するようになっている。




