
のねこ
@nyajikey
2026年8月31日
読み終わった
表題『風に舞い上がるビニールシート』
この意味を予想できる人は、きっといない。
良い意味で裏切られることだろう。
六つの小話はすべて、お金ではない大切なもののために懸命に生きる人々を描く、というもの。登場する人物たちは皆、自分だけの大切なものを頑なに握りしめながら生きている。
そんな生き方は時に何か(たとえば家族、娯楽、自由など)を犠牲にしないといけないし、葛藤に苦しむこともあるだろうけれど、同時にとてつもなく幸せだろうなと思った。
自分にとっての“それ”は何だろう。自分探しなんてするような柄ではないし、考えてすぐに見つかるものではないと承知しているけれど、自分の奥深くで輝いているかもしれない“それ”を無性に見つけてみたくなった。
【以下、ネタバレあり】
特に胸を打たれたシーン。
人肌の温かさを知らずに育ち、恐れてさえいたエドが、最後の夜に里佳の手を離さずに眠っていたこと。最期は少女の温もりを感じながら亡くなったであろうこと。
ここの動線が綺麗すぎて痺れた。