さくら🌸 "八月の御所グラウンド" 2026年8月31日

八月の御所グラウンド
表題作では8月の、そしてもう一篇『十二月の都大路上下ル』は12月の京都が舞台になっている。身体の芯から冷える冬も、山に囲まれた盆地ならではのジメジメしたうだるような暑さが襲う夏も、二篇物語から嫌というほど伝わってくるし、思い出せるからすごい。二篇ともに共通してるのが、登場人物たちが遭遇する不可思議な現象。それを「京都だからそんなこともあるか」で片付けるのは多少乱暴に思うかもしれないけど、京都に住んだことのある人なら納得できてしまうだろうな。五山の送り火が行われる前日が終戦記念日であること。それだけで、夏の京都なんだからもしかしたらこんなこともあるのかもしれないと思える。 忘れてはならない歴史がある。繰り返してはいけない過ちがある。8月が終わる前に読めてよかった。
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