
りんどう
@rindo-034
2026年8月29日
竜の医師団4
庵野ゆき
読み終わった
読了。
物語はついに海を越え、竜医療最先端の「竜舞う国」イヅルへ。
カランバスに生まれた奇跡の仔チューダの翼を治療する方法を求め、ニーナが率いる「医療交流団」は、竜医療先進国であるイヅルに入国した。優秀な成績を収めたレオニートとリリだけでなく、竜ノ目を持つリョウもまた、イヅルへの生贄……もとい、交渉材料として、赤点ギリギリの成績を携えてイヅルへ入国する。
「竜舞う地」として繁栄するイヅルと、「見捨てられた地」であるカランバスの豊かさの違いと、竜医療技術の差に圧倒される留学生一行。しかし、イヅルにもまた、カランバスにはない「歪さ」が存在していた。
そんな矮小な人間の思惑を尻目に、イヅルに一頭の竜が舞い降りる。世界で最も美しい翼を持つ竜・アルワン。リョウの目には、その片翼にある接合の痕が写っていた。
生まれるべきではない命は存在するのか? 葛藤の末に、リョウが出した結論とは。
四巻のテーマは「命の選別」といったところでしょうか。未だ医療業界でも答えの出ていない難しいテーマを、ファンタジー世界の中に違和感なく取り込んでいる作者様の技量が、本当に素晴らしいと感嘆するばかりです。
リョウたちが出した結論が絶対に正しいというわけではなく、これが竜ノ医師団の、ニーナ氏の一貫した信念なのだ、と理解した時、ぐわりと胸が熱くなりました。リョウやレオニートが、彼女の元でこれからどう成長していくのか、続きが楽しみです。
先日、目出度く最新刊まで購入したので、間を空けずに次巻に進もうと思います。
お気に入りポイント
・若く、まだ心が定まりきっていないリョウの迷いと、一巻からブレないニーナ氏の信念の対比。
・レオニートの覚醒。
・リリが看護主任の面影を見せるところ。
・同期三人組の協力シーンはなんぼあってもいいですからね。
・冒頭の歴史書の著者がナスターシャなところ。竜医療倫理学、第百二版ということは、後世でのナスターシャはかなりの著名人なのでは、と妄想が膨らむ。