
りんどう
@rindo-034
2026年8月30日
竜の医師団6
庵野ゆき
読み終わった
読了。
リョウが己の過去と向き合い、未来に目を向ける第六巻。
飛行練習中に沖に流されてしまった仔竜チューダを高波から救うため、リリ号に乗り込んだリョウ、レオニート、リリ。チューダの友シストラと、大いなる蛇竜の助けもあり、彼らはチューダを大波の危機から救うことができた。
しかし、波に流されてしまったチューダはさらなる沖へ。そして、リリ号の故障により、リョウたちまでもが漂流してしまった。
浮かぶチューダの上に乗りつつ、救難信号を送るリョウたちであったが、チューダにさらなる危機が迫る。好んで仔竜を襲う鯨類の王・リビアタンが、チューダに襲いかかったのだ。絶体絶命のチューダを救ったのは、助けを求めに向かう途中、彼女の悲鳴を聞いて舞い戻ってきたシストラだった。
かくして、竜と鯨の、命をかけた戦いが幕を開けた。
一方で、レオニートが口にしたとある一言によって、ほころびかけていたリョウの記憶の扉が開こうとしていた。なかったことにしていた過去が、リョウに襲いかかる。
己の行動に滲んでいた諦観と逃避に向き合った時、リョウは新たな一歩を踏み出す。
涙でびっちゃびちゃです。エピローグで撃ち抜かれました。このぐちゃぐちゃな感情は、一体どこへ向ければ良いのでしょうか。とにかく、リョウが一歩を踏み出すその瞬間を見届けられたこと……感無量です。
このシリーズの大人たちは、才能に溢れるリョウたちを「仲間」として頼りにする一方で、「子供」として教え、導いているところが好きです。この第六巻では、特にそういった面が強かったので、しきりに興奮してしまいました。ニーナ氏視点の短編とか、出てくれないでしょうか……いや、彼女に関しては“何を考えているか読めない”ところもまた魅力なので難しいか……せめてイリェーナ先生だけでも……。
冒頭で、イリェーナ先生の手紙が“カランバス医師団の“歴史博物館に所蔵されているとは、いったいどういうことなのだろうと思いましたが……リョウの行く末と、歴史の転換期の両方を暗示しているとは考えつきもしませんでした。
どれだけ先の話になるかわかりませんが、リョウの夢が叶うその瞬間まで、このシリーズが続くことを願っています。
お気に入りポイント
・リョウが諦めずに、自分の意見を口にしたところ。
・イリェーナ先生の手紙に、その人柄と愛情が見えたところ。
・愛の生き物である竜たちの友情。
・ニーナ氏がとにかくかっこいい。
・リョウたちの協力プレイはなんぼあっても良いですからね。