
Sanae
@sanaemizushima
2026年9月1日
日没
桐野夏生
読み終わった
集英社新書「『自由』の危機」で著者が「小説が現実に追いつかれ、そして追い抜かれされてしまったという感覚があります。」とのことで読んでみた。
ディストピア小説にはいつも震え上がるが、著者の”追い抜かされてしまった“という言葉が頭から離れず本当に恐ろしかった。
沼野先生の解説が読後振り返り考えるのによくて、表現の自由・不自由について考えてみるのに役立った。
尋問中に主人公のマッツが
「私たちは自分の書きたいことしか考えていません。」というシーンが出てくる。
沼野先生はロシアと日本の作家の対談の機会を作ったそうで、日本の作家からは「読者に読んでもらわないとつまらない」という発言が出たものの、ロシアの作家たちは「読者のことなど無視して、自分のために、自分の書きたいものを書くものだと、きっぱり、あたかも自明のことのように口を揃えて」言ったのだそうだ。
ソ連時代にも言論の自由がなく、ドストエフスキーやソルジェニーツィンの文豪二人のエピソードはあまりにも有名。
そして今はまた戦争というワードは禁句。
ロシアの作家からは自由というものは勝ち取るものだということが感じられる。
この小説には転向した作家、破滅に追いやられた作家と出てくる。読んでいる時とはまた違ったふうに考えさせられた。
面白くて一気読み。だけど昨晩の寝つきは大変良くなかった笑。








