
阿久津隆
@akttkc
2026年8月21日

エミリーに薔薇を
ウィリアム・フォークナー,
高橋正雄
読んでる
暗闇を恐れる召使いのナンシーをコンプソン家の人たちが家まで送り届けることが習慣化しているらしく、コンプソン家の母が「いったいいつまで、こんなことをつづけるつもりなんですか? みんなしてこわがっている黒人を家に送っていくあいだ、あたしがひとりだけでこんな大きな家に残されておかれるなんていうことが?」としきりに言っていて、何度目かに初めて、光がすっかり途絶えた夜道をのそのそと歩いていく人々の姿というかその周囲の闇の深さや、その真っ暗闇に包まれている家の姿が妙にありありと、リアリティを持って浮かんできて、たしかに、それはけっこう、怖そう、と思った。