りなっこ "白い城" 2026年9月1日

りなっこ
りなっこ
@rinakko
2026年9月1日
白い城
白い城
オルハン・パムク,
Orhan Pamuk,
宮下志朗,
宮下遼
再読。素晴らしかった。トルコの海賊に襲われ奴隷となった主人公は、縁のない東の地で空恐ろしいほど自分に酷似した「師」に買われる。 以来、鏡を覗きあうようにそっくりな彼らの間には、「なぜ、わたしはわたしで、おまえではないのか」という問いが介在してしまう。相手の姿を見つめることと、自分が何者であるかを熟慮することとが結びついて、時に憎悪しながら誰よりも互いのことがわかる不思議な関係になっていく。思い出を細部まで共有し、生来の気質まで融合していくような感覚を覚えるほど、親密と言えばこれ以上ないくらいに。 パムクなのに主人公は一目惚れの恋に落ちないし、美女も出てこない。でも、最後にはもっと愛が溢れている。
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