
ジクロロ
@jirowcrew
2026年9月1日

天使のおそれ
グレゴリー・ベイトソン,
メアリー・キャサリン・ベイトソン,
星川淳
読んでる
いまの推論の指示対象である「もの」についていえば、わたしには個々のものそれ自体については何も知りえないが、ものどうしの関係についてなら何がしか知ることができる。観察者としてのわたしは、数学者に似た立場に置かれている。単独のものについては何もいえないし、それが存在することを経験から確証することさえ不可能だ。わたしにわかるのは、ものどうしの関係についての何かだけである。
(XV一織地のなかの構造)
天使がおそれていることとは、いつまでも観察者であり、関係性の只中に呑み込まれることもなく、ただただそれを見ることしかできないことだけなのかもしれない。
つまり「もの」として知られることもないままに「もの」になること。
このとき、最も無役であり、最も天使を苦しめる(強烈な寂しさをもたらす)ものは、言葉なのかもしれない。




