
マニュアルノート
@Manualnote
2026年9月2日
空、はてしない青 上
メリッサ・ダ・コスタ,
山本知子
読み終わった
上を読み終えたのでとりあえず感想を記載
舞台はフランス
若年性アルツハイマーに罹った20代の男性 エミルと
詩的で物静かな女性ジョアンヌの旅を描いている物語
エミルは幼馴染と、恋人がおり、人間関係は順調だった。
だが恋人との破局や病気が重なり、半ば自暴自棄になっているように見えた。自分を病人と扱われることを酷く嫌がり、病院を脱走し、誰にも行き先を告げずに旅に出る
ダメ元で募集していた掲示板への女性の応募者がおり、2人での旅が始まる。
実際に訪れた場所は、山岳地帯のハイキングコースや歴史的な建造物が存在する小さな村の数々。
その最中で主人公は今までのことや過去の出来事に思いを馳せる。家族などに書いた手紙のシーンはじん とくるものがある
最初は同行者であるジョアンヌを得たいの知れない人だと怪訝そうにしていた。偏見ではあるがそれは当然だとも思う。
旅を続けていくとエミルの過去とジョアンヌの人物像が見えてくる。エミルは変化を嫌う人物で、ジョアンヌは詩的で教養の深い人物だった。
物語の途中で起こる記憶の欠落。
目が覚めたら病院にいることや、迷子になってしまうため危なっかしい。車で遠出した時は大丈夫かな...と思いながら読み進めていた。
ジョアンヌはエミルの願望を叶えるために、結婚して法定後見人となる覚悟がある非常に強い人物だった。
きっかけは遠くに出るための車が欲しい とのことだったが果たしてそれだけなんだろうか。下巻ではジョアンヌの過去編も期待したい。
フランスの壮大な自然を感じられる描写が美しい物語
水の流れる音 や 鳥のさえずり、コオロギの声しか聞こえないといった街では味わうことのできない景色を想像させてくれるのはよかった。
一番印象に残ったのはエミルが意識を失い病院に連れて行かれたシーン。ジョアンヌと協力して病院を抜け出すが、看護師らはエミルに対して聞く耳を持ってくれない。
ともすれば正常な判断をできておらず、脱走をしたとも思われるだろうなと思いながら読み進めていた。
当事者の気持ちは当事者にしかわからないものだと痛感した。
