
kohhee
@kohhee
2026年9月2日

誰何
伏尾美紀
読み終わった
行旅死亡人と養子制度の二軸なんだけど、そのふたつは「親子」というテーマで結びつけられて、ひとつの物語を描く。
「親子」がテーマってなんか陳腐やなぁと思いましたか? そうなんですよ、結構陳腐です。しかもちゃんといい感じで終わるので、おもしろいけど、めっちゃ普通。衝撃のラスト、とか、そういうんではない。
それでも、導かれるように淡々と真実に近づいていく割りには、謎の絡ませ方と、その見せ方、ほどき方はすごく上手で、読んでて退屈はしなかった。
ただ、元ネタになっている「ある行旅死亡人の物語」が持ってた面白さは消えちゃってたと思う。
それは誰かの人生を「物語」に回収しきっちゃったせいだと思う。もちろんこれはミステリだから、物語が破綻してないのは褒められるべき。
でもやっぱり回収しきれない「変さ」とか「ゆがみ」みたいなのが、人間存在の面白さじゃないかとも思うのですな。


