
みくら
@mikura727
2025年4月5日

とわの庭
小川糸
読み終わった
盲目の少女・とわが辿る壮絶な半生。はたからみれば虐待、残酷、あまりにも酷い幼少期。それでも彼女にとって母は太陽で、その人生の根幹に根ざす愛を教えてくれた存在だった。
一行一行読み進めるのが辛い。なのに、とわは前を向く。己の人生を、新しい仲間たちと一緒に歩んでいく。どんな人生だって、続けていくことに意味があるのだと、背中を押してくれるような小説。
わたしの人生に少しずつ、宝石のような時間が増えていく。今、私を取り囲んでいるのは、圧倒的なまぶしさの美しい光だ。手を伸ばせば、そこに光を感じる。助けて、と声をあげれば、手を差し伸べてくれる人が確かに存在する。わたしは、守られている。いつだって、光そのものに抱きしめられている。