
ケイ
@flyingkei
2026年9月2日
魔の山 上
トーマス・マン,
望月市恵,
関泰祐
読んでる
450〜488ページ
ベーレンス顧問官の居室でショーシャ夫人の肖像画を見たところから始まる生物学をめぐる対話から、冬が訪れたベルクホーフでの横臥療法中のカストルプ青年の生物学をめぐる考察まで。
生命とは何か?という問いに対する、無機物から有機物へ、非生物から生物への進化は偶然という奇跡の介在を認めざるを得ないという認識への着地には深く共感。結核患者であるショーシャ夫人に恋するカストルプ青年はさらに、物質ではない生命とは有機物が起こす現象としての熱であり、発熱した肉体、病ゆえの熱こそが生命なのだという病んだ肉体への思慕を肯定する思考へと進んで行く。理屈っぽい恋をする青年なのである。