
くん
@kun
2026年9月3日
アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険
宮田珠己,
網代幸介
読み終わった
教皇の命令でしぶしぶプレスター・ジョンの王国を探して旅立ったアーサー、エドガー、ペトルスの奇想天外な東方世界への旅を楽しむ物語。
父の書いたデタラメ旅行記「東方旅行記」と、イカモノ親父のジョン・マンデヴィルに悪態を吐くアーサー、未知の世界に旅に出たかった異母弟のエドガー、教皇からの使命を放棄してイングランドに帰りたがるアーサーを破門すると脅す司祭のペトルス。
3人の噛み合わない会話劇と、なぜかすれ違いつつも目指す方向が最終的に一致する進退と分岐がおもしろくてさくさく読み進めてしまった。
旅行記のような、歴史もののような、ファンタジーのような、なんとも形容し難いけれど、純粋に物語として深く考えずに楽しめました。
装丁も美しく、箔押しの表紙や、表紙中の織り込まれた絵巻など、イラストまですべて美しく、持っているだけで大満足の本です。
中に差し込みで付いていた絵巻の解説(ネタバレあり)と「アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険」に関係する作者宮田さんの選書リスト(ネタバレあり)がまたさらに読みたい本を増やしてくる。
読了して巻末の膨大な参考文献も合わせて確認したところ、ジョン・マンデヴィルの「東方旅行記」はイカモノではなく、実在する書物だった事に驚いた。
ちょっと読んでみたかったけど、紙書籍は入手困難で、電子では購入可能のよう。
選書リストの本、参考文献の本、歴史も合わせて調べるとさらに深く物語の世界とその外の世界を楽しめそうです。
