
torajiro
@torajiro
2026年8月29日

責任と物語
戸谷洋志
読み終わった
『生きることは頼ること』『ハンス・ヨナスの哲学』と比較的最近続けて読んできた戸田さんの著作。「責任」「物語」とテーマも関心ど真ん中だなということで楽しみにしていた。が、期待が大きすぎたのかそこまででもなかったかなぁ。
『星の王子さま』を題材に責任を引き受けることやその認識の変更があり得ることを示すのは分かりやすかったし、意思概念の解説(決定論、他行為可能性、二階の欲求説)、アーレント(「許し」「約束」)、ウィトゲンシュタイン(言語ゲーム)、東(訂正可能性)などの解説もライトでわかりやすかったのだけど、論じきられていない部分のモヤモヤが残ってしまったというか、戸田さんの筋道に素直に乗っかれなかったというか。一般書だからそこまで深入りしないようにしているのだとは思いますし、私が「物語」というものに対して信頼や期待よりも懐疑の方が強いせいかもしれない。「弱い責任」や「未来への責任」というヨナスとも通じるキーワードにはまだ可能性を感じているので引き続き考えていきたい。