
海底
@kaitei
2026年9月2日

読み終わった
短歌がもともと好きなので俳句も。
時代の流れから俳人個人の背景まで、俳句にどっぷり浸かれる。引用されている句、俳句とは?の解説含めてすごく良かった。
「漫然と過ぎゆく日常生活をきめ細やかに味わうには、小さく、取るにたらない些事に目を止め、そこに季節感を見出し、感情を波立たせるのが肝要であり、それは誰もが体験できる暮らしの中にあるのです」
不安定な時代に生まれ苦労した俳人達も、それを憂いて俳句にはせず、日常のなんでもなさや季節のうつろいへの感度を研ぎ澄まして文字に乗せていること、改めて凄いな、と思った。高尚過ぎる。五七五の縛りゆえに自分の感情を挟む余地なく、捉え方はあくまで受け取り手に委ねて、今この瞬間に眼前に広がる事実だけを述べているのが潔くて、俳句、良いなあ…と思った。
高浜虚子の娘の星野立子の、気取らないありのままを述べた俳句が特に好きだった。
"いつの間にがらりと涼しチョコレート"
"たはむれにハンカチ振つて別れけり"
"余日なき十一月の予定表"


