
Satomi
@satomiww
2026年4月4日
買った
読み終わった
三年前にWeb版を読んでから、脳裏に焼き付いていた作品。去年の映画も父親と鑑賞したけれど、やはりこの作品は文章で目にするのが一番良い気がする(結末が異なるので何とも言えないが)。
雑誌の既刊号から始まり、ネット掲示板に書き込まれた情報、読者からの手紙、インタビューテープの文字起こしまで、時系列も統一されていない一つ一つの話を断片的に読んでいくだけではただの実録怪談の寄せ集めのように思えるのに、それらすべてが繋がったときに浮かび上がる怪異の存在に背筋が凍るような恐怖を覚えた。あまりにも秀逸で、緻密な演出にモキュメンタリーであることを失念しそうになる。
小説と言うよりも、SNSやブログなどを読んでいるような感覚で気軽に読み進められるのに、投稿者達のその後が明確に描かれていない後味の悪さが個人的にかなり好みだった。そして、文章の中で度々感じる違和感の正体に、最後まで「読んでしまう」ことで気が付くことができる。愛のような、歪で醜悪な何か。
「見つけてくださってありがとうございます。」
