
ユメ
@yume_bookworm
2026年8月13日
そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノート
はやみねかおる,
村田四郎
読み終わった
感想
再読
この本といえばやっぱり夏休み!ということで、8月に再読。
子どもの頃からずっと変わらず大好きな物語である。私に初めてミステリの面白さを教えてくれたのが、この『名探偵夢水清志郎事件ノート』シリーズ、そして松原秀行さんの『パスワード探偵団』シリーズだった。
昔は、とにかく常識と生活力のない教授を、亜衣たち三つ子が面倒を見ているという印象だったのだが、大人になってから読み返すと、そのたび教授の優しさが胸に沁みる。
家族以外から見分けてもらえずどこか寄る辺なさを感じていた三つ子を、持ち前の推理力で初対面から判別し、彼女たちに深い安心を与える教授。どれだけ忘れっぽくとも、羽衣母さんとの約束は絶対に覚えている教授。世間にバッシングされようと、誘拐された五人の子どもたちが幸せになれるタイミングが来なければ謎解きをしない教授。
教授の「子どもはいつの時代だって幸せでなくちゃいけないんだ」という揺るぎない信念と優しさがあるからこそ、安心して謎解きを楽しむことができるのだ。人情派の上越警部に対しても同じことが言えるだろう。
子どもたちの幸せを願ってくれる大人たちに見守られながら、亜衣たちと一緒に奇妙な事件にワクワクし、ミステリの楽しさを学んでいった自分の子ども時代がどれだけ幸運だったか、大人になってから気付かされ、はやみねさんに感謝する。
星が零れ落ちそうな夜空の下、三つ子と教授が揃って家に帰るラストシーンが大好き。




