
きん
@paraboots
2026年9月4日
夏帆
村上春樹
読み終わった
久しぶりの村上春樹作品
初めての女性を主人公にした物語
面白かった、というのが素直な感想
賛否両論あるかもしれないが、僕には物語の世界に引き込んでくれるだけの十分な懐というか、仕掛けというか、そういう技巧的なものだけでなく、単純にファンタジー的要素や物語的な世界観にも惹かれた
ジャングルに住むアリクイやジャガー、そして白アリが喋ったりするし夢と現実の狭間のような世界で行き来もするし、正直ありえんやろってなる読者もいるかと思う
その辺差っ引いたとしてもどんどん読めてしまった
流石だなぁとなんとなく思ってしまう
物語の主人公夏帆は、絵本作家の女性
イラストレーターの仕事など、絵本作成の合間にしている
小児科医の父を持つが、医療に興味はなく興味のあった美術を専攻し美大に進学
その後、着実にその道でご飯を食べていけるようになり生活を送る26歳
そんな夏帆が町田という女性編集者から、佐原という男を紹介される
「これまでいろんな女性とデートのようなことをしてきたが、正直いって君みたいな醜い相手は初めてだよ」
その一言から物語ははじまる
この一言で、割りとグイーんって気持ちを持っていかれたあたり、やっぱりすげーわと思ってしまうし、なんだかんだで村上春樹が好きなんだと思った
友達にあー村上春樹かって言われてなんとなく窄んだ気持ちも、夏帆のおかげで元通りになった気もする
いやぁ
しかしおもろいわ
なんかファンタジーなのに主人公の成長記みたいだし、余韻の中でいろいろ考えしまう
追記
個人的に、夏帆に対するイメージは、傲慢と善良の坂庭真美やすべて真夜中の恋人たちの入江冬子を彷彿とさせた
2人みたいに、夏帆はグダグダ何もしない人でもないし、ダメダメな感じではないけど、どこか人間関係が閉鎖的で、地味で目立たないところがある
そして親子関係が拗れている
案外そういう人は世の中いっぱいいるのかもしれないな
自分なりに自分を受け入れて、歳をとってゆくんだろうな





